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障がいのある方の心のケア19 ~心を伝えたい 筆談援助3~

前回に引き続き、筆談援助について、お話しします。
今日は、筆談援助の実際の場面を紹介させていただきます。
これは、地元で心のケアと筆談援助を行っている、
中川さんから頂いたお話しです。

中川さんより
地元でセッションを受けて下さっている親子なんですが
息子さんは自閉症です。言葉で伝えることは難しいタイプの方ですが
一般就労をされています。
(家庭的な雰囲気の就労先でとても温かく受け入れてもらっています)

9年続けてきたのですが 『仕事を辞めたい』と伝えてきました
彼にはてんかん発作があり
この1年は発作が多く主治医をかえたり薬をかえたり…
薬がうまく彼にあうまでには時間がかかる為に
眠気が強くなったりで
やりたいように体が動かず彼自身が苦しんでいました。

彼が一般就労していたのは
元々はお母さんの望みでした。
お母さんに喜んでもらう為 自慢の息子になる為…
彼も頑張っていましたが
それだけではなく 彼自身も仕事が好きで
温かく受け入れて下さる就労先で働く喜びも感じていました。

『自分の思うように仕事が出来ない。辞めたい』と伝えていましたが
お母さんは残念で残念でたまりません
こんなに頑張ってこれたのに
こんなに優しく受け入れてもらえる所なのに

セッションの中でもお母さんは
「頑張ろうよ 」「待ってくれているんだから こんな優しくいいとこないよ」
お母さんに踏ん切りがつきませんでした

お母さんに踏ん切りがつかない為
彼も困ってしまい
問題行動を繰り返す日々が続いていました。

そして先日、約束していた
就労先の方と直接話しあいをする日でした…
その親子と筆談援助者(私)と就労先の責任者と
いつも関わって下さっていた方と5人で話し合いをしました。
筆談のことはお母さんが伝えておられたので
少しは理解して下さっていましたが
目の前でするのは今回が初めてです

いつもの様にお母さんとも手を繋ぎ筆談が始まりました
『皆さんお集まり頂きありがとうございます…』
思うように仕事が出来ないこと
自分の気持ちを伝えたいのにちゃんと伝えられないこと
仲間がいないこと
Yさん大好きです。
Sさん大好きです。
をお母さんに支えてもらいながら伝えることが出来ました

就労先の方も「ここまで考えているとは…」と驚いたり
「本当に?」と少し疑いを持ったりされていましたが
「わかった そこまで考えているんなら…でも ここはいつでも待ってるからな」と優しく受け止めて下さいました

帰り際 就労先の方から
「じゃこれからどうしていったらいいんや」
「ここのやり方を考え直さないとあかんな~」
「筆談も出来るようにならなあかんのか~」と前向きな話をして下さいました
一般就労を経験した彼が
投げ掛けてくれたことを私たちは前向きに受け止める事が出来ました。

私も自宅に帰り息子と話をしました
洋輔 →『やるべき事が見つかりましたね』
『Cさん(本人)はそれを身を持ってお母さんに伝えたかったんですよ』
『日本の障害者就労の形がかわりますね』
この言葉をお母さんにメールさせて頂きました
お母さんからは
[本人の気持ちがしっかり伝えられて、
私もスッキリしました。
今回の話し合いでは辞めることに納得しました
明日から親子で前向きに頑張ります
一人で就労している人の気持ちを考えた支援が出来ていくよう、
伝えて行く役目を果たしたいと思います。
親子で支えて頂きありがとうございました]と返信がありました

(お母さんは障害者を支える団体の役員をされています)

親子が前向きに繋がった瞬間に立ち会わせて頂けたことを感謝しています。

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NPO法人Cheri(シェリィ)は、支援が必要な高齢者や障がい者の方々が、生き生きと自分らし生活が送れるように、個人の尊厳と心を尊重した福祉サービスの提供や心の支援を行います。

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