FC2ブログ

障がいのある方の心のケア21 ~共感2~

前回、アメリカの心理学者カール・ロジャースの
説明する共感の効果をご紹介しました。

『何かを言ったとき、
誰かがそれを真摯に耳を傾け、
なんの決めつけもせず、
責任を背負い込もうとせず、
型に押し込もうとせずに聞いてくれたら、
実にいい気分になる。

…誰かが耳を傾けて聞いてくれると、
私は自分の世界を新しくとらえなおし、
先に進むことができる。
なんともはや驚きだ。
誰かが私の言葉を聞いてくれれば、
どうにも手のつけようがないと思っていた混乱が
スムーズに流れるようになる』


また、このことは、
障がいを持つ方にもぴったり当てはまるとういう話もしました。

では、実際の場面をご紹介します。

通所施設に通うYくんは、
いつもと違う環境が大の苦手です。

いつもと違う場所、
いつもと違う雰囲気、
いつもと違う音楽、
そんな場所には絶対に入れません。

その施設には毎年クリスマス会があり、
施設以外の場所で、
盛大に楽しく開催されます。

クリスマス


案の定、Y君はそのクリスマス会場には毎年入れません。

でも職員は、
Y君にも楽しんでほしい。
せめてみんなのそばで
時間を過ごさせてあげたいと望んで今いた。

毎年、毎年、
「Y君、行こうよ。怖くないよ。楽しいよ。」
と一生懸命誘いますが、
動けなく、
時間ばかりが過ぎていき、
とうとう途中であきらめます。
「Y君、来年は入れたらいいね・・・」

ある年のクリスマス会、
例年のようにYくんは会場に入れず、
外で動けなくなっていました。

その年は、
『Y君は、今年も入れないかもしれないけど、
まあ、それでもいいや。
彼の心に寄り添ってみよう』
と決めていました。

Y君は動かないままじっとしています。
離れて見ているとなにかの塊のように見えるほど、
体の硬さが感じられます。

そっとそばに行き、
硬くなっている肩に手を置き、
しばらく一緒を感じていました。

Y君は、少しいやそうな表情をしますが、
払いのけるまでにはなりません。

なので、調子に乗って、
「中に入るのって、怖いよね~。
だってこんなにたくさんの人がいるもんね。
緊張しちゃうよね~」
と、Y君が感じているんだろうなと思うことを、
話してみました。

しばらく、そのままじっとしたり、
語りかけたりを続けていました。

すると、急に体の力が、すとんと抜けたのが、
手のひらから伝わってきました。

そこで、
「Y君、手伝おうっか」
と声をかけ、少し手を引っ張ってみると、
Y君が、何もなかったように、前に進んでいき、
会場に入っていきました。

うれしいやら、
びっくりするやらで、
思わず涙ぐんでしまいました。


これは、Y君の行動を真摯に受け取り、
強要するでもなく、
非難するでもなく、
ただ彼の気持ちに共感することで、
Y君は、とてもいい気分になったのではないかと思います。

そして、Y君の気持ちが落ち着き、
前に進もうと思うようになったのではないかと、
感じています。

人に共感してもらう。

それはとても素敵なことで、
頑張る力が湧いてくる出来事なんですね。

次回も、共感について、
話を続けさせていただきますね。


ハンデ♡サポ ホームページ


スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

NPO法人Cheri

Author:NPO法人Cheri
NPO法人Cheri(シェリィ)は、支援が必要な高齢者や障がい者の方々が、生き生きと自分らし生活が送れるように、個人の尊厳と心を尊重した福祉サービスの提供や心の支援を行います。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR