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障がいのある方の心のケア22 ~共感3~

前回に引き続き、
共感のお話をします。

私の息子Jは、自閉症という障害を持っています。

小さなころから、
音に敏感で、苦手な音が多く、
いつも耳を押さえて音から逃げているような子でした。

そんな状態なので、
小学校のころは、全く通級学級に行けず、
ずっと支援学級で過ごしていました。

ですが、3年前、中学校に入学しました。
これは、本人が、
『みんなと同じ、兄弟と同じ学校に行く』
という強い意志を持っていたので、
実現しました。

ですが、私としては、
こんな障害の重い子が、
中学校になんて通ったら、
かわいそう…
絶対いじめられるんじゃないかな…
と、心配で、
支援学校(障害者のみの学校)への進学を
希望していました。

Jは、中学校で、
とても、とても頑張りました。
じっと座れたことがないのに、椅子に座って勉強し、
ノートを取り、
事業中は黙る。

あたりまえのことなのですが、
そんなこと、小学校ではしたことがありません。

最初こそ、
頑張りに堪えきれず、あふれてしまって、
パニック状態になったことがありましたが、
先生と、本人の必死の努力で、
みんなとともに過ごせる時間がどんどん増えました。

本当にすごい、
自慢の息子です。

ですが、私は、
あまり良い母ではありませんでした。

何かにつけて、
「やっぱり中学校は無理なんじゃないの?
支援学校に変われるよ。」
と、つい言ってしまいます。

入学して、夏休み前くらいだったと思います。

最近Jは、イライラするな~と感じていました。
へたくそな日本語で、
何かすぐにごちゃごちゃ言ってきます。

ある日、
Jに、話を聞いてみることにしました。
Jは、短い言葉などは話せるのですが、
自分の気持ちなどは、
表現できません。

そこで、筆談を使って、
Jに、気持ちを聞きました。

Jの筆談です。

『お母さんは、僕が
中学校に行くのはいやなの?
僕は頑張りたい。
お母さんは、ただ応援していて。』

という内容を書きました。

私はただただ心配なだけなのに…
こんなにJを苦しめていたのか…

と、自分を責めそうになりましたが、
その気持ちはちょっと置いておいて、
その時は、

「そうなんだ。
Jは頑張りたいんだね。
お母さんに応援してほしいんだね。」

と、Jの気持ちを繰り返し、
体をぴったりとくっつけて寄り添いながら、
Jのいじらしい思いを味わいました。

しばらくすると、
つらそうな顔をしていたJは、
すっきりした良い笑顔になりました。

そして、それからも、
とても頑張り、
少しずつですが、
できることが増えていきました。

Jの思いに対して、
自分を責めるわけでもなく、
何かを訴えるわけでもなく、
説得するわけでもなく、
ただ、彼の気持ちに寄り添い、共感する。

それだけで、Jは、
頑張れるんだな。
前に向かって進めるんだなと、
実感した出来事でした。

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NPO法人Cheri(シェリィ)は、支援が必要な高齢者や障がい者の方々が、生き生きと自分らし生活が送れるように、個人の尊厳と心を尊重した福祉サービスの提供や心の支援を行います。

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