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心のケアの話3 ~問題行動改善に向かった事例~

前回は、
心のケアの効果として、
『障がいを持つ方が楽になります』
『援助者、親が楽になります』

というお話をしました。


楽になるというのは、
心にゆとりが生まれます。

心のゆとりは、
相手を思いやる
気持ちの余裕ができます。

それによって、
もっとお互い気分の良い関係が、
作られていきます。


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次は、
そういった事例を紹介します。

Lさんは、通所施設に通われていて、
こだわりや、
儀式的行動がとても強く見られる方でした。
また、緊張場面になると、
パニック状態になったり、
自分の手を噛んだり、
相手を殴ったりしてしまいました。

なので、
職員はその方の対応を、
とても慎重にしていました。

視覚支援が有効な方だったので、
スケジュール提示や、
指示書などの使用、
構造化などはばっちり役に立っていました。

ですが、
スケジュールが変更した場合や、
ご本人が嫌いなこと(通院や嫌なレク)などの時には、
とっても慎重に、
顔色をうかがいながら、
提示します。

だけど、やっぱり嫌なものは嫌。
「い~!!」となったり
「わ~!!」となったりします。
(なんだかわからない表現ですが・・)

このままでは、Lさんと
仲良くなれない、
もっといい支援がしたいと、
心のケアのカウンセリングを行っていました。

カウンセリングは、
とっても大変でした。

実は、
自分の手を噛んだり、
相手をたたいてしまうということは、
すごく苦しい気持ちを、
常に心に溜めて、
一人で我慢して、
我慢して、
そして溢れてしまった、
とっさの行動なのです。

なので、
Lさんの心の中には、
苦しい気持ちが、
とってもたくさん渦巻いていました。

今まで、
一人ぼっちで我慢して、
心にふたをしていたのに、
カウンセリングでその蓋を緩めたもんだから、
苦しい気持ちが、
どんどんあふれてきます。

「自分がちゃんとできない苦しさ。
本当は、みんなのように
共に活動に参加したい気持ち。」

そんな気持ちがどんどんあふれてきます。

Lさんの、
その苦しさを、
職員たちは受け止め、
慰め、
励まし、
支えました。

すごく大変だったのですが、
それと同時に、
こんな苦しさを抱えていたんだということを、
知れる喜びも大きかったんです。

そして、カウンセリングが終わった後、
お互いゆったりとした時間を過ごせました。

その時の感覚は、
職員はLさんを愛おしく感じ、
Lさんは職員に、
優しい視線を投げ、
そばに寄ってほしいと伝えました。

まだ、胸のざわざわが残っていそうでしたが、
そんな風に、
カウンセリングを何度か繰り返しました。

それによって、
Lさん自身が表現がとても上手になってきました。
今まで、パニックという形でしか、
表現できなかったことを、
職員の周りをうろつく、
声をかける、
という行動で伝えてくれるようになりました。

苦手な活動も、
職員の姿が見えると、
頑張れるようになりました。

また、職員も、
Lさんの行動で、
Lさんの心を理解できたり、
Lさんの気持ちに寄り添い、
支えることができるようになり、
職員が自信を持って、
Lさんの支援に当たれるようになりました。

心のケアは、
治療ではないので、
1回カウンセリングをしたら、
問題行動がなくなるというわけにはいきません。

ですが、
お互いを大切にする関係を築きながら、
確実に、
お互いが嬉しいと感じる方向に、
向かっていけます。

Lさんの事例は、
そんな心のケアの素敵さを、
じっくりと教えてくれた出来事でした。






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テーマ : メンタルヘルス・心理学
ジャンル : 心と身体

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NPO法人Cheri(シェリィ)は、支援が必要な高齢者や障がい者の方々が、生き生きと自分らし生活が送れるように、個人の尊厳と心を尊重した福祉サービスの提供や心の支援を行います。

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