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心の理解11 ~信じて関わる、するときっとつながるはず~

前回は、
人にわかると信じてもらう、
認めてもらう、
期待してもらうことで、
障がいを持つ方の行動が変わることがある

というお話をしました。

今日も、
信じてもらう、期待してもらうことで、
変化が見られた方のお話をします。




ある施設に通われているYさんは、
注射が大嫌いでした。


注射という言葉を聞くだけで、
怖くなって、
暴れてしまうことがありました。


ですが、その施設では、
毎年健康診断があります。


職員は、
Yさんのために、

1、椅子に座る
2、右手を机に置く
3、くくる
4、消毒
5、注射
・・・・



という風な、
写真付きの手順書を作りました。


また、注射の手順をとった
DVDを制作し、
Yさんに、繰り返し見せました。


Yさんは、何度もその手順書や、
DVDを見ては、
がんばろうとしているようでしたが、
いざ、
注射の時になると、
なかなか椅子に座れずに、
何十分も、
立ったり座ったりを繰り返します。


また、注射になると、
どうしても動いてしまい、
とても危なくなってしまいます。


ある年のこと、
いつものように手順書などを見せるとともに、
いつもとは違うことをしました。


職員の一人が、
紙と鉛筆を持ち、

Yさんは健康診断をします。

そのためには、注射で血をとる必要があります。

とった血は、Yさんの体に悪いところがないかを調べます。

もし、体に悪いところがあったら、直します。

針を刺すときは痛いけど、がんばります。

・・・・・・・


等々、なぜ注射が必要か、
また、Yさんならがんばれることを、
紙に書いて見せていきました。


img033.jpg



Yさんは、
文字が読める方だったので、
書かれた文字を、
すごいスピードで読んでいきます。


最後に職員が、
『動きません』という文字を書いた後、
Yさんは、書いた紙を全部びりびりに破りました。


職員は、
『役に立たなったかな…』
と思いつつ、Yさんを見守りました。


しばらくして、Yさんの注射の番になりました。

ドキドキしながら見守る職員の前で、
なんとYさんは、
別人のようにすっと座り、
手を出し、
動きもせずに、普通に注射を受けました。


みんな、びっくりするやら
嬉しいやら、
「Yさん凄い~!!」
の声が上がりました。

Yさんは、
「どうや~」とばかりの自慢げな顔。

本当にうれしい瞬間でした。


Yさんのように、
注射が怖い方に、
手順書を提示する方法はとても重要で、
がんばれる源になります。


ですが、それに加えて、


Yさんなら、なぜ注射が必要なのか、理解できるよ。
Yさんは、ちゃんと、注射を頑張れるよ。
Yさんは、怖いという気持ちをコントロールした行動がとれるよ。



という、
Yさんへの信頼と期待を、
職員が示す。

それをYさんがしっかりと受け止め、
自分に対する自信につなげた結果が、
注射大成功に結び付いたと思います。

この後しばらく、
職員もYさんも、
幸せな気持ちと、
がんばれた達成感を存分に味わいました。



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テーマ : メンタルヘルス・心理学
ジャンル : 心と身体

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NPO法人Cheri(シェリィ)は、支援が必要な高齢者や障がい者の方々が、生き生きと自分らし生活が送れるように、個人の尊厳と心を尊重した福祉サービスの提供や心の支援を行います。

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