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障がいのある方の心のケア6 ~心のコップ~

こんにちは永井です。
前回の障がいのある方の心のケア5では、心の中にある、ストレスのコップについてご説明しました。
今日は、このコップについて、もう少し詳しく説明したいと思います。

障がいのある方の心のコップは、我々に比べて小さくて、すぐにあふれてしまうと説明しました。
では、なぜこの心のコップが小さいのでしょうか?

我々は、生まれたときから、この心のコップを持っています。
赤ちゃんの頃は、このコップはとても小さくて、
お腹がすいたらコップが溢れて泣き、おしっこをしては泣き、
扱ったり寂しかったら泣きと、小さなコップを何度も溢れさせます。

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コップがあふれたときはお母さんが来てくれ、
抱っこしてくれたり、おっぱいをくれたり、おむつを替えたりしてくれます。
そこで赤ちゃんは、お母さんからもらう安心感や、
「自分がここにいていいんだ」という自己肯定感がどんどんふくらんでいきます。
この安心感や自己肯定感は、コップを大きくしていきます。
だから、少しずつ、泣いてコップがあふれる回数が減ってきます。

少し大きくなってくると、幼稚園に行きます。
幼稚園はとても緊張しますが、お母さんから離れて、
先生やお友達と一緒にお遊戯したり、お弁当を食べたりと、
お母さんや周りの人に支えられながら、頑張り、
一つづつできることが増えていき、自信が付いていきます。
この自信は、またコップを置きくします。

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小学校になると、勉強が始まり、
今までチャレンジしたこともない課題を、どんどんやっていきます。
友達とともに、運動会や遠足、たくさんの行事を頑張ります。
こうして、自己達成感や喜びを味わっていきます。
そこでまた、コップが大きくなっていきます。
中学校や高校もそうやって、どんどん、達成感や自信をつけていきながら、
コップの容量を増やしていくのです。

ですが、障がいを持つ子供はまず小さいころから、親とのコミュニケーションを上手に取れないことがあります。
よく自閉症の子供では、「手のかからない子だった」といわれるように、
母を求めるのが苦手な子供がいます。
また、ダウン症の子供は、泣く力がもともと弱い子が多く、
うまく感情表現ができない子がいます。
そこで、コップを大きくさせにくいんです。
そして、幼稚園・小学校と、年が上がるにつれ、
できないことがはっきりしてきます。
みんなはできることが自分にはできない。
それは、とてもつらいことで、なかなか、みんなのようにコップを大きくすることができません。

また、そんな自分を見る周囲の目や、親を悲しませてしまう自分に対して、
『自分なんかいない方がいいんだ』なんて言う自己否定が入ってくると、
ますます、コップは大きくなりません。

そんな風に、障がいを持つ人は、小さなころからの生きにくさが、
コップの成長を妨げてしまうことがあるんです。

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ですが、この心のコップは、どんなに重い障がいを持っていても、大きくすることができるんです。
それは、たくさんのことを頑張って、達成感を味わったり、
心のケアなどの支援で、心が癒され、自己肯定感が育ってきたりすると、
このコップは大きくなってきます。

心のケアを続けていると、
「最近パニックを起こさなくなってきた」という声をよく聞きます。
これは、徐々にですが、コップが広がってきているからなんです。

つまり心のケアは、心のコップを大きくすることも、目的の一つといえます。
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NPO法人Cheri(シェリィ)は、支援が必要な高齢者や障がい者の方々が、生き生きと自分らし生活が送れるように、個人の尊厳と心を尊重した福祉サービスの提供や心の支援を行います。

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